「もっと変化球を覚えたほうがいいんじゃない?」
お笑い芸人・杉浦双亮の挑戦記<6>
共有する思い。それがあるから楽しかったんだ。<全4ページ>
シャンプーは悪意、あるよ(笑)!
スライダーは投げられなくはなかったけれど、試合で通用するレベルではないと思っていた。カットボールはスライダーより曲がりが小さいけれど、スピードがあり、小さな変化でバットの芯を外すことができる。
僕はそこで初めてカットボールの握りと投げ方を教えてもらい、ブルペンで投げ込んだ。これが当たりだったのだ。先発をしたこの日の登板を含め、以降僕の「主役」となるボールとなった。
選手と夢を共有し、レベルの高さに驚かされ、そして武器を手に入れ……密度の濃い日々が続いていた。
ただ、体は疲労困憊だった。キャッチボールもしんどくてどうしようかと思うくらい張っていた。
余談だけど、後日とある取材でそのときのことを聞かれ、
「あ、よく筋肉痛になるとシャンプーをするのもつらいって言いますけど、あんな感じですか?」
と質問されたけれど、これは悪意がある質問だ。
ともかくあと3日。対戦相手だけじゃなく、体とも勝負だな、そう思っていた。
うん、トライアウトの話、終わりそうです(笑)!
僕のほうは、松山の暮らしにも慣れてきて、なんとかブルペン入りも果たし、日々奮闘しています。今週は今治で合宿、頑張ります。
では、また来週!